セイコー クレドール KZT ツインクォーツ Ref.9461-5000/KZT028 1981年07月 SEIKO CREDOR KZT TWIN QUARTZ Ref.9461-5000/KZT028 STEEL Ca.JUL.981

セイコークレドールKZTツインクォーツのご紹介です。

クレドールは1974年に誕生しました。「クレドール」CRETE D’ORはフランス語で「黄金の頂き」を意味する言葉で金・プラチナなどの貴金属や厳選された素材だけを使い、デザインやムーブメントの細かな部品のひとつひとつに至るまで常に最高級の品質を守り、豊かな個性を提案し続けてきました。クレドールは「日本の美意識を凝縮させた時計デザイン」をテーマにブランドを展開しています。

こちらは1981年にクレドールから発売されたツインクォーツです。ツインクォーツとは精度を高めるためにセイコーが生み出した仕組みです。電圧を与えると正確に振動するクォーツ（水晶）の原理を利用したものですが、温度の変化で振動数が変わるというデメリットもありました。これを補うために2つのクォーツを利用し、温度差を時計内部で補正する仕組みがツインクォーツです。1979年にはジェラルドジェンタのスケッチを元に、ロコモティブが発売されています。80年代はジェンタデザインの黄金期で数多くのメーカーが彼のデザインから影響を受け、商品を製造してきました。このツインクォーツもそのような影響を受けた1本です。正式なデザイナーは好評されていませんが、一説によるとジェンダではなく社内デザインではないかと言われています。ですが一体型ブレスレットに特徴的なベゼルデザインはジェンタの影響を受けていることは明らかです。クレドールというセイコーが持つハイエンドラインから当時販売されている点も評価に値します。

状態ですが、ブレスレットもヨレなどはなく良好な状態です。摩耗により薄くなりやすい刻印もしっかりと残っています。各ブランドがジェンタのデザインを再評価し、リバイバルなどを発表している中、知る人ぞ知る名作の1本です。個体数も少なくブレスが良好なものはあまり見ることがありません。未研磨の優れた個体です。（文:S）

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