トーマスニンクリッツ ヴァイスヴァーサ Ref.NI.2000.6 スチール(SS) 2010年代 THOMAS NINCHRITZ VICE VERSA Ref.NI.2000.6 SS Ca.2010s

トーマスニンクリッツ ヴァイスヴァーサのご紹介です。

トーマスニンクリッツはドイツで時計職人の家計で生まれました。アンティークウォッチなど時計修復のエキスパートとして活躍する傍ら、独立時計士としての作品作りも行っています。トーマスニンクリッツは昔ながらのハンドメイドでの時計生産にこだわりを持っており年間の生産本数は100程度とも言われています。

こちらはトーマスニンクリッツのヴァイスヴァーサです。ヴァイスヴァーサとは「逆･反対」などの意味があります。名前の通り、地板の文字盤側を時計の裏蓋部分に、裏蓋側を文字盤側になるように設計されています。8時側に文字盤が存在し、テンプの動きと文字盤を両方確認できるユニークな造りとなっています。ドイツらしい3/4プレートを使用しており、文字盤側にはグラスヒュッテストライプを円状に施しています。テンプ受けの部分にも彫金が施されており、スワンネック緩急針と贅沢な作りです。また3/4プレート自体、高度な工作技術を要する造りですが、ヴァイスヴァーサは1つ1つの部品が手作業で製造から組み立てまで行われています。職人が紡いできたモノ創りの精神を現代に伝える時計製造の伝統を象徴するような時計です。

ケースは未研磨でエッジがはっきりとして手作業ならではの掘削の跡などが垣間見えます。ムーブメントもニンクリッツの息遣いが見えるような手彫りが施されています。ラグ横のベルトを固定するネジ付近に小キズはございますが、ガラス･ケース･裏蓋に大きなダメージは見られません。100年先でも残る時計であり、精密工芸品としても名品のモデルです。(文:S)

※ご来店のお客様へ、こちらの時計は展示しておりません。ご検討のお客様はお声お掛けください。