ポルシェデザイン by IWC オーシャン2000 タイカン Ref.3500 チタン(TI) 初期モデル 約1985年 ブラック表面硬化 PORSCHE DESIGN by IWC OCEAN 2000 Ref.3500 Ti 1st MODEL Ca.1985

オーシャン2000のご紹介です。

ポルシェデザインは、911カレラのデザインを担当したF.A.ポルシェによって1972年に創業しました。時計製造のノウハウが無かったため、オルフィナ、IWC、エテルナなどのメーカーと共同で時計を製造します。「形態は機能に従う」というバウハウスの理念に基づいたデザインは、時計界に革新をもたらしました。ドイツ的な機能美を持つデザイン、PVDやセラミックなどの最先端素材も先駆けて使用し、根強いファンを持つメーカーです。IWCはポルシェデザインの2社目のパートナーで、1978年から1997年までの間パートナーシップを組んでおり、画期的な製品を数多く輩出し時計業界を驚かせました。

こちらは加工の難しいチタンを使用したオーシャン2000です。オーシャンシリーズはオーシャン500とオーシャン2000が製造されました。オーシャン2000はIWC初のダイビングウォッチであり、2000m防水という驚異的なスペックでした。オーシャン2000は1982年～1998年までの約16年間製造されていましたが、定価が高価であった点などから製造期間の割に出回った本数は少ないと言われています。当初はドイツ海軍向けのダイバーズウォッチとして製造されており、その民生品として誕生した経歴があります。オーシャン2000には製造年ごとにブレスレットの種類が4パターン存在しており、こちらは最初期のブレスレットになります。初期のブレスレットは状態の良いものは少なく、オリジナル性を担保する意味でも重要なパーツとなっています。こちらは通常のチタンよりも色が濃いタイカンの個体となっています。タイカンとはカーボンでブラック表面硬化を施した初期のカタログに載っている希少モデルで、製造数は1985年に100個から200個と言われています。また、IWCが製造したポルシェデザインの時計には、IWC表記の物とポルシェデザイン表記のものが存在します。これは当時の販売元が正規であった場合、IWCの表記が入り、ポルシェデザインの直営店で購入した場合、ポルシェデザインの表記が入っていたのではないかと推測しています。

状態はチタンの剥げが見られない未研磨の個体となっています。ブレスに使用に伴う傷はございますが、地の色が通常よりも濃い黒なので目立ちません。ダイアルの夜光塗料はクリーミーに経年変化しており、ヴィンテージモデルとしてのオーラを感じます。 オーシャン2000の中でも初期ダイアルとブレスレットの整合性の取れた組み合わせのお勧めの個体です。(文:S)

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