セイコー クレドール シグノ Ref.GBAT014/8J80-7020 ゴールド(YG) 2003年 CREDOR SIGNO Ref.GBTA014/8J80-7020 YG Ca.2003

クレドールは1974年に誕生しました。「クレドール (CREDOR)」はフランス語で「黄金の頂き」を意味し、初期の頃は金・プラチナなどの貴金属や厳選された素材のみを使用し、デザインからムーブメントの微細な部品に至るまで常に最高級の品質を守り、豊かな個性を提案し続けてきました。「日本の美意識を凝縮させた時計デザイン」をテーマにブランドを展開しています。「シグノ (SIGN O)」はスペイン語で「しるし」という意味です。丁寧で緻密な造りが際立つシンプルかつ落ち着きのあるデザインが、着用者の品格を表す「しるし」となるというコンセプトのもとに名付けられました。

こちらのRef.GBAT014は2002年に発売されたモデルで、当時クレドールの中でもよりクラシックなドレスラインであるオーセンティックラインから登場しました。このラインはクォーツムーブメントを主軸としており、その特性を最大限に活かし、ケースは可能な限り薄く作られています。特筆すべきは、リューズにオニキスが用いられている点と、クレドール特有の電鋳（エレクトロフォーミング）技法で作られた文字盤です。電鋳は、複雑かつ繊細な立体模様を施したマスター型を何時間もかけて縮小トレースし、文字板のベース型を製作。そのベースを用いて電気鋳造という方法で薄い皮膜を重ねていくことで作製されます。この技法により作られたダイアルには、「丸に違い鷹の羽」をモチーフにしたような柄と波間模様が交互に彫り込まれており、日本の美意識を重んじるクレドールならではの、手の込んだ造形美を誇ります。こちらは使用感が少なく未研磨の個体です。特にケースには目立つ小傷はほとんど見られず大切に保管されていた印象を受けます。裏蓋のヘアライン仕上げや刻印は鮮明に残っており、製造当時の刻印時のバリも確認できます。ベルトも使用感の少ない純正品で、尾錠もオリジナルの18金尾錠が付属しています。箱も付属しており国産時計を語る上で勧めのモデルです。(文:S)

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