アンティーク 18世紀　アウグストゥスカメオ　ペストリーニ作 ANTIQUE 18TH CENTURY AUGUSTUS CAMEO BY PASTORINI

18-19世紀の古典主義時代的な装飾が素晴らしいペストリーニ作のカメオブローチです。カメオの部分を作成したペストリーニはイタリアのカメオ職人で一族で素晴らしい作品を残しています。文献がなく謎多き一族ですが、メトロポリタン美術館やルーブル美術館など名だたる美術館に彼らの作品が残されています。

このアンティークジュエリーはカメオ部分は18世紀初頭に、フレーム部分は18世紀半ば-19世紀に作られています。このカメオは装飾から技巧まで特筆すべき点が盛りだくさんです。まずこのフレームは正面はシルバーで裏はイエローゴールドを使用しています。当時はまだダイヤのカットが発達しておらずファセットの少ないローズカットが主流でした。あえて正面にシルバーを選び、いぶして黒くすることで控えめな輝きのローズカットダイヤを引き立たせています。

センターのカメオにはアウグストゥスと思わしき人物がサードニクスの上に彫りあげられています。一方で裏を見るとサードニクスとは対照的な色合いのラピスラズリが支えとして留められています。このラピスの上にはナポレオンのNと思わしき文字がダイヤで形作られています。この新古典主義時代はロココ調時代の華美な装飾的文化の反動で荘厳で英雄的なものが好まれ、神話や歴史など古代に立ち返ろうとしている時期でした。当時も依然としてジュエリー自体が貴重で王族や貴族など位の高い人たちのみが身に着ける事が出来るものでした。

このジュエリーはローズカットダイヤ、天然真珠、エナメル装飾など当時の最高級の材料と最高峰の技巧が施されています。また技巧のみならずジュエリーの装飾に二面的な意味をもたせており、この制作を依頼した人物はかなり教養がありジュエリーのエレガンスをわかっている人物だと思われます。表には古代の帝王アウグストゥスを。裏には当時の権力者ナポレオンのNの頭文字を。そしてそれを取り巻くガマ植物。この装飾に隠された意味が気になる方はぜひアルファオメガのYouTubeチャンネルでご覧になってください。そちらで詳しく説明しております。↓

※こちらの販売価格は「ASK」になります。※ご来店のお客様へ、こちらのカメオは展示しておりません。ご検討のお客様は一週間前までにご連絡下さい。